春休み最後の旅行は、「サロンカーなにわ」西日本一周号の撮影に決めた。
大本命は、三保三隅~折居間にある有名撮影地、道の駅「ゆうひパーク三隅」だ。
前日夕方、寝不足の意識ふらふら状態で益田の宿に宿泊。
翌4月6日、益田7時37分発の浜田行き普通列車に乗り、撮影地を目指す。
こういう“ネタもの”が走る日は、普通列車に同業者がわんさか乗っているイメージがあるが、なぜかこの列車にはその気配がない。
始発から3本目の列車だったからか、あるいは車で来る人が多いのか、車内は閑散としており、まさにローカル線の日常そのものだった。
最寄りの折居駅で降りたのは、案の定、自分ひとり。
国道をまっすぐ15分ほど歩くと、「ゆうひパーク三隅」が見えてきた。その瞬間、空気がガラリと変わる。
まだ朝の8時半だというのに、撮影地にはすでに大量の脚立と三脚が並び、“場所取り雛壇”ができあがっていた。
この撮影地、キャパシティは広大で立ち位置の選択肢も多い。
ただ、線路際に一軒、構図を悩ませる家が絶妙な位置に建っており、この家を構図から外そうとすると、立ち位置は大幅に制限されてしまう。
特にゆうひパーク敷地内から、家を木で隠すアングルは、場所取り合戦が熾烈だった。
とりあえず脚立と三脚で場所を確保し、周囲のロケハンを開始。
ごそごそごぞ。
裏手の斜面に抜けを発見。
光線状態が少し気になるものの、構図としては定番より好み。しかも誰もいない!
ここに決定。
朝は曇っていた天気も、9時半を過ぎると雲は晴れ、予報通りの快晴に。天気の心配はなさそうだ。
定番立ち位置の場所取りは撤収し、道の駅で「ORI’S BURGER」を購入。気づけば通過まで1時間を切っていた。
“木を隠すアングル”の大型脚立と、ハスキー5段全開の空中戦を横目に、先ほどの撮影ポイントへ戻る。
草木を整地しながら、スーパーおき3号を見送り、次がいよいよ本番だ。
構図を決め、シャッターを確認し、気合が高まる。
しかし13時半を過ぎても列車は現れない。どうやら、手前の三保三隅駅で非常停止ボタンが押されたようだ。
光線状態を考えると、一刻も早く通過してほしい。やきもきしながら列車を待つ。
13時44分、「来た!」という声が響く。
山陰ブルーの海を背景に、「サロンカーなにわ」は颯爽と駆け抜けていった。
波のタイミングも、完璧だった――!
2025年4月11日 公開